<楽器編>初めてのオーダーメイドベースギタ
俺のベースギター誕生
1992年4月18日、これは初めてオーダーメイドしたベースギターが私の手元に来た日だ!
言ってたみれば誕生日と言ってもよい。
この世界でたった一本の俺のベース!
すでに使用して30年を迎えようとしている。
あの時の感動は昨日の様に思い出される。
嬉しくて色々な友達のところへ行って
「新しいベース作ったんだ」と自慢していた事を思い出される。
長い月日の中で、自分の隣に作時もいてくれた。
そんなお気に入りのベースをどの様にオーダーしたかをお話しします。
知識がなくてもオーダーメイドベースギターが作れる!
私はそれまでオーダーメイドベースギターを作るなんて全然考えていなかった。
なので、楽器のパーツなどに興味はなく知識もまったくなっかった。
1.どうして作る事になったか?
その当時女性ボーカルのハードロックバンドをやっていて
そこにいたギタリストがオーダーメイドギターを使っていて
色々そのギターの事を話してくれていた。
そして「お前も作ったら」と言われ
「作っちゃおうかなー!」と軽い気持ちで返事した。
それが事の始まりです。
ある意味無謀ですね。
その時使っていたベースギターは、フェンダープレシジョンベース(73年製)です。
最初の1本目は、盗難に合い2年目で中古で買いました。
プレベーは16年位弾いてますね。
音色的には好きなタイプですが、満足していた訳ではなかったんです。
それでもっと好きな音が出せるんじゃないかと期待もあったと思います。
2.オーダー編
一緒にバンドをやっていたギタリストのギターを作ったのは、
彼の友人で楽器職人のT氏で、お店はラムトリックといって
Sonicというブランドのギターを製作していました。
そして、無知な私が、どのようにオーダーしたかをお話しします。
A) ボディー
まずボディーをきかれたので、長年体に馴染んでいる
プレシジョンベースにしました。
材質を聞かれたがよく分からないので、「軽いやつ」と答えました。
重たいのが嫌だったんでね。
B) ネック
次はネックです。
手がでかい方ではないし、太いのは弾きずらいと思いジャズベースタイプで
指板をローズにしました。
(実際は、勧められてエボニーです。ローズとメイプルしか知らなかったんで笑)
そこでこだわった所がひとつあります。
ヘッドをテレキャスタータイプに頼みました。
理由は、オリジナルプレシジョンベースのヘッドがそれだったんです。
カッコいいと思っていたのと身長が169cmと長身ではなかったので、
ヘッドを小さく見せたかったんです。見た目重視!
C) ピックアップと回路
そして心臓部のピックアップと回路に、
どこそこのメーカーの何とかと言うところですが、、、
そこで私は
『下品な音がするやつ』
と言ってました笑
プレシジョンベースは、シングルコイルを2つ使った
スプリットコイルというピックアップが1つ、
ボリュームコントロールが1つ、
トーンコントロールが1つ、となっています。
ジャズベースは2ピックアップなので幅広い音色がでるのに対し、
プレシジョンベースは独特の太い音色一発勝負って感じ。
T氏が悩んで出してくれた物は、
バルトリーニとダンカンのハンバッキングピックアップです。
そこでどんな話をしたのかは覚えていないのが残念です。
そしてたどり着いた答えは、バルトリーニのハンバッキングでした。
(位置はプレベと同じ所です。親指を載せる所は一緒がいいので!)
今となってみて、バルトリーニを選んで良かったと思います。
回路は、電池を使うアクティブサーキットは面倒なので
ナチュラルなパッシブサーキットにしました。
トーンコントロールはほとんど使わないので省きました。
つまみ1つだけカッコ良いでしょ!(自己満)
D) ナット
ナットは、金属やプラスチック嫌だったので象牙に、
糸巻きはオールドタイプの逆回しタイプ、
ブリッジはラムトリックオリジナルにしました。
E) カラーリング
最後に、カラーリングです。
色は最初から黄色のイメージだったので、カラーサンプルを見て決めました。
ついでにネックの裏側も全部黄色にしてヘッドの表部だけ黒です。
木目一切無し!!
それからピックガード無しです。
この様なやり取りで無事オーダーする事が出来ました。
こんなやり取りが出来たのは知り合いだったからかもしれません。
ただ、想いは現実化する!
実際に弾いてみての感想
黄色いオリジナルベースを持った瞬間、今までにはないフィット感でした。
柔らかく体に馴染んだ感じ、ネックは自然な握り心地で、
今まで使っていたフェンダープレベとはひと味違いました。
もちろん弾きやすかった事は言うまでもありません。
肝心な音は、「素晴らしく良かった」
一言で言うと「プレシジョンベースとジャズベースの間の音」って感じ。
リアのピックアップが無いので、ジャズベースほど高音の抜けはなく、
プレシジョンベースよりも中低音の深味が増した感じです。
ウォームで重く野太いフレーズを弾くにはピッタリです。
下品な音とオーダーしました。あの時のこと忘れませんよ。
私の思う下品な音とは、70年代ロックの例えば、
BBA(ベックボガード&アピス)のティムボガードやクリームのシャックブルースの様なブーストされたブーブーベースです。
一緒にギグをしたミュージシャン達にも好評でした。
「良い音してんね!」とよく言われて嬉しかったです。
最後にこの黄色いベースは唯一無二の世界にたったひとつの音です。
そして、私の人生を豊かにしてくれる物となりました。